庄原市内の秘境駅

備後落合駅に行こう!!、秘境駅に行こう!!、

庄原市西城町を走るJRは芸備線と木次線です。芸備線は広島支社と岡山支社が管轄、木次線は米子支社が管轄しており、各支社の管轄している庄原市の終着(始発)駅は備後落合駅となります。備後落合駅は、3路線からの終着(始発)駅ですが、周りには人家が数件しかない秘境の乗り継ぎ駅です。

広島支社が管轄している備後落合~三次間は一日5往復(期間によっては6往復)。岡山支社が管轄している備後落合~新見間が、一日3往復。また、米子支社が管轄している備後落合~木次間は、一日3往復(期間によっては4往復)とそれぞれ過疎地路線ですが、山間部らしいそれぞれの特徴があります。具体的には、備後落合~道後山間には、中国地方で一番高い鉄橋(第一小鳥原橋梁、高さ30m)を含め3鉄橋があり、備後落合駅~出雲坂根駅間には、JR西日本では唯一の三段式スイッチバックがあります。また、備後落合~比婆山駅間は、時速15kmから時速25Kmの超低速運転を繰り返し、谷合を走っております。それぞれの路線で非常に珍しい光景が見られます。

撮鉄ファン、鉄道ファンの皆様、庄原市西城町で「秘境駅探訪」、「始発(執着)駅探訪」をしてみませんか。

 

内名駅(芸備線)

全国秘境駅(平成29年度)ランキング第25位の「内名駅」

1.この駅へやって来る列車一日3往復だけ。中国山地の山奥にあるため

  車道は狭く、鉄道以外の交通手段でも到達は困難だ。開業は昭和30年

  7月20日。不便な地域の交通手段として、請願によって造られたとの

  こと。駅前には農家が1軒だけあるが、10軒ほどの小さな集落は川を

  挟んだ対岸。ホームの背後は竹林が視界を遮り、いっそう孤立感を漂

  よわせている。

2.そんな寂しい場所だが、聞こえてくるのは自然の音だけ。川のせせら

  ぎ、小鳥の鳴き声、風に揺れる木々のざわめき。大都会の喧騒とは無

  縁の世界があった。そんな長閑な昼下がり、森林鉄道と見まちがうほ

  どの峡谷を抜け、たった一両の列車がやって来た。誰も降りず、誰も

  乗らない。すぐにドアは閉まり、エンジンを高鳴らせ去って行く。こ

  れが内名駅である。


道後山駅(芸備線)

全国秘境駅ランキング(平成29年度)第50位の「道後山駅」

1.中国山地を縦断する芸備線。ここは同線の中でも最も標高が高く、  

  611mにも及ぶ。周囲の人家は10軒程度あるが、山に囲まれてお

  り人影もなく寂しい雰囲気が漂っている。開業当事から建ってい

  と思われる駅舎は、木造モルタル張りの古いもの。無人化されて久

  く、待合室と隔てた元駅務室は、消防ポンプ車の車庫になっている

  短い階段を上がってホームに出ると、眼前にゆるやかなスロープが見

  える。高尾原スキー場の跡地だった。ふもとにはレストハウスを兼

  た宿が残り、賑わった頃が偲ばれる。

⒉.昭和47年に無人駅となったとのことであるが、以前はスキー客でにぎ

  わった駅であろう。

 


備後落合駅(芸備線、木次線)

全国秘境駅ランキング(平成29年度)第131位の「備後落合駅」

1.ここは、地図上で見る限り、中国山地の山中にあるローカル線が分岐

  している、街の駅と想像する人もいるだろう。ところが、実際に行っ

  てみると、周囲の人家や商店は廃屋ばかりで人通りも無い。何故この

  ような姿に変わり果ててしまったのか、単に過疎化というだけでは説

  明が付かないほどの変貌ぶりである。

2.確かに以前は交通の要衝として、多くの職員が務める有人駅であり、

  大そうな賑わいを見せていた。さらに売店では名物の「おでんうど

  ん・そば」なども売っていたとのこと。

3.現在の芸備線備後落合駅は、三次又は新見からの終着駅であり始発駅

  となっている。また、木次線備後落合駅は、宍道、木次からの終着・

  始発駅でもある。この様に、3方からの終着・始発駅という非常に珍

  しい秘境駅である。

4.特に、土日祝日の木次線はトロッコ列車「奥出雲おろち号」が運航し

  ており、奥出雲の旅と全国的に珍しい三段式スイッチバックを楽しむ

  ことが出来る。


第一小鳥原橋梁

中国山地の脊梁部を東北に向かって走るJR芸備線備後落合駅から道後山駅の間に中国一高い鉄橋がある。芸備線小鳥原第一鉄橋(通称十二号)である。
昭和11年(1936)に完成し、芸備線の全通をみた。高さ30メートル、全長146.2メートル。8本の橋脚が立ち、西城川の上流、小鳥原川と国道183号をまたがり、大きくゆるやかにカーブしている

西城川をまたぐ小鳥原第一鉄橋、下から見ると圧巻である。

第2小鳥原橋梁

宮の脇橋梁などとならんで、備後落合~道後山間の国道183号線と並走、そびえるかの如く立ちはだかる鉄橋の一つです。庄原・西城側から行くと、最初の高い鉄橋です。
 周囲の鉄橋が軒並み赤から灰色に塗り替えられていく中、ここは現在知りうる範囲では、まだ赤色を保っているはずです。道後山方面に向かって走るワインディングの前に突然立ちはだかるように道をまたいでいるので、結構迫力があります。ここは山が迫っていて眺望がすぐれないようですが、実は晴れた夜に見上げる空の星が感動的なほど美しい場所で、星空をバックに鉄橋を渡っていく汽車は、まさに銀河鉄道のようです。
 乗ってみても見上げても、とても楽しい路線ですが、残念ながら1日3往復の超閑散路線です。ほかにない魅力と、かつての技術の粋を結集して建設されたであろう線路や鉄橋等の建造物、残していきたいという思いを強く感じます。

宮の脇橋梁

庄原市西城町北部、備後落合~道後山間には高い鉄橋が3つ。その中の一つがこの宮の脇橋梁です。写真は一昨年のもので、ここも先日投稿した烏帽子橋梁と同じく、灰色に塗り替えられたので、かなりイメージが変わったように感じます。新緑を背景にしても、やはり赤い鉄橋がしっくりきているように感じます。
 見ても(見上げても)よく、汽車に乗って車窓風景を眺めても楽しい路線です。ぜひお試しになってみてください。この鉄橋付近の車窓風景も投稿しました。

奥出雲三段式スイッチバック

広島県の備後落合駅から島根県の宍道駅までを結ぶ木次線の内、三井野原駅~出雲坂根駅間にJR西日本唯一の三段式スイッチバックがあります。厳しい勾配を昇り降りするためのスイッチバックは、日本では、①豊肥本線の立野駅(熊本県)、②箱根登山鉄道の大平台駅(神奈川県)、③木次線の出雲坂根駅(島根県)の3箇所と聞いています。(※勾配の途中に駅を設けてスイッチバック方式にしているものは除く。特に三井野原駅から出雲坂根駅間では、「三段式スイッチバック」以外にも、「伊邪那美が眠る比婆山」、「須佐之男命が降臨した船通山」、」、「奥出雲おろちループ橋」、「延命の水」と見どころがたくさんあります。

奥出雲おろち号

トロッコ列車「奥出雲おろち号」は、平成29年4月1日~平成29年11月26日までの金・土・日・祝日と、ゴールデンウイーク・夏休み・紅葉の期間の平日は毎日運転します。